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「相続税など知るものか!こんなにある、控除の特例」

増税、増税と騒いでいるが……

相続税の基礎控除額が大幅に減額されたことを受け、「課税対象となる家庭が1.5倍に増える」「都内に一軒家をもっている方は要注意」などと、不安をあおるかのような発言や文章が巷間に流布している。
しかし、一歩立ち止まって冷静に考えていただきたい。

たしかに基礎控除額のみ見れば6割の減額であり、たとえば法定相続人が3人なら3200万円もの差が出る(5,000+1000×3=8,000万円→3,000+600×3=4,800万円)。
これは大きい。
だが、おかみは国民の首をロープで絞める一方で、縄に切れ目も入れている。
それが税額控除の特例だ。
今回は、この特例を活かして、迫りくる税務官の手をいかに逃れるかをご紹介しよう。
相続ドットコム・ユーザーの運命や、いかに。

大公開!税額控除の特例

特例①小規模宅地等の評価…生前から土地を住居や事業所として使っていて、しかも家族(配偶者または被相続人の生前同居していた子など)がその住居や事業所を使用し続ける場合に限って使える特例。
相続する土地が被相続人の住居であった場合、そこは特定居住用宅地とされ、330㎡すなわち100坪までは税額が80%少なくなる。
また、同じ土地を被相続人の事業所として使っていた場合、特定事業用宅地とみなされ、400平方メートルまでは税額がやはり80%減となる。

たとえば、面積が400㎡で、評価額8,000万円の住居があったとする。この時1平方メートルあたりの価値は20万円であるが、課税の際は330㎡までは80%減の値段(4万円/㎡)で評価されるため、実質的な課税額は、次のように計算する。

4×330+(400-330)×20=2,720万円

つまり、法定相続人がいれば、他に2,000万円財産があっても課税対象とはならないのだ。

②生命保険・死亡退職金の控除…(受け取る法定相続人の数)×500万円は非課税。
控除の対象となるのはあくまで「法定」相続人であって、たとえば受取人が先妻の子で、配偶者とその子が存命である場合、法定相続人は後者二人であるため控除の対象外となる(とはいえ、多くのご家庭では生命保険金等は家族が受取人となっていると思うので、あまり気に病む必要はない)。

③配偶者の税額控除…配偶者が相続する場合、1億6千万円または法定相続分は非課税。
つまり、法定相続分の範囲であれば、どんなに多く受け取っても配偶者は税金を払う必要はない。

④未成年者・障害者の税額控除
法定相続人が未成年の場合…(20-相続開始時の年齢)×6万円は非課税。
そのため、7歳5カ月(≒8歳)の子供が相続するなら、(20-12)×6=48万円は非課税

法定相続人が障害者の場合…(70-相続開始時の年齢)×6万円(特別障害者は12万円)が非課税。

⑤葬式費用の控除…葬儀料・戒名料・お布施代・火葬(埋葬)料・通夜代などは税金がかからない(ただし、墓地の購入費や香典返しの費用は控除が認められない)。

この他にも、相次相続の控除(10年以内に続けて相続する際の控除)、海外の財産を相続したときの外国税額の控除など、利用頻度は少ないながら控除の特例はいくつもある。
もちろん、被相続人の負債が非課税なのは、ご承知の通りだ。

いかがだろう。相続税対策を喧伝する声が、大分遠のいたのではないか。