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「これだけは守ってほしい、遺産分割協議の作法①」

遺産分割協議、もめるのはこんな時

相続の最大の山場であり、もっとも争いとなる可能性が高いのが、遺産をどう分けるかの話し合い、すなわち遺産分割協議の場だ。

遺言書があり、その内容に不服が無ければ話は早い。その指示に従って財産を分け、子の認知や遺産分割の延長などの諸手続を進めればよいからだ。

だが、現実にはそう簡単に事は運ばない。そもそも遺言書が無い場合もままあるうえ、仮に残っていたとしても不備があったり、内容に遺族が異を唱えるなどして話がこじれてしまうのだ。

特に、相続税を納めるとか、税額控除の特例を申請すると言った手続きを行わない家庭が厄介だ。

通常、相続税を納めるのは相続開始(被相続人の死亡)から10カ月以内と決まっており、この期限内に遺産分割協議に結論を出さなくてはいけない。

また、相続税を軽減させる数々の特例(詳細はこちら)を税務署に申し出るにしても、やはり10カ月以内に手続きを済ませる必要がある。

けれども、いずれにも当てはまらない場合、遺産をいつまでに分けるかの期限は事実上存在せず、延々と話し合いを続けることが可能となる。

限られた財産をめぐって血を分けた親子きょうだいで争い、対立や反目を深めるという泥沼を避けるにはどうすればよいのか。

もちろん、遺産の額や相続人の状況は家庭によって異なるため、一概にこうすれば間違いないというアドバイスをすることはできない。それでも、以下に掲げる三つのルールだけは相続人全員に最低限守ってほしい。

そうすれば、もめる状況は激減することだろう。

ルール1.法定相続分にこだわりすぎない

法定相続分とは民法で決められた、各法定相続人が受け取ることのできる財産額の目安。

たとえば、夫の財産を配偶者と子二人が受け継ぐ場合、前者は総額の半分を、後者は一人当たり四分の一ずつ受け取ることができる(法定相続分の割合は、こちらを見ればすぐにわかる)。

ただ、これはあくまで目安であって、相続人の同意が得られるか、遺言書に別の分け方が記載されているなどすれば、法定相続分を無視してそちらを優先させることができる。

それでも、実際の相続の場では子の分け方にこだわる人がいて、協議が難航することがある。

特に難しいのが不動産を分けるときで、上の家族構成でいえば、「母者は4,000万円相当の持ち家を相続した。ならば我ら兄弟には2,000万円分ずつ渡すのが道理ではないか」などと主張し、頑として譲らない人がいる。

だが、財産が他に潤沢にあるというならまだしもまとまった額の遺産は不動産のみというケースも少なくない中、こうした意見を通そうとするのはいささか無理がある。

強引に我を張るよりは、金銭以外の形で分割の不平等を補うなどして、ある程度妥協するのがたがいにとってメリットがあるのではないか。

「これだけは守ってほしい、遺産分割協議の作法②」はこちら