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「親の財産が、ぶっちゃけいくらか分からんという方へ――財産額を推定する方法」

財産額を把握しろとは言うけれど……

最前の記事では故人の財産額を把握することの重要性を説いたが、いざ計算しようと思って、はたと行き詰まる方も少なくない。

というのも、故人が財産目録を残してくれることはまずなく、表立って「自分にはいくらの財産がある。内訳は、不動産が○○円で、預貯金が○○円で……」などと公表してくれたという記憶をお持ちの方もほとんどいないだろう。

といって、こちらから「我が家の資産はいくらか、借金はあるか」と、直接尋ねるのは憚られる。

 

だが、故人の財産をどう受け継ぐかは、基本的に相続開始から三カ月以内に決めることになっている。

そのため、相続税を納めるか否かにかかわらず、相続財産額を早くから見積もり、その財産について自分はどういうスタンスをとるかは素早く決めなくてはならない。

そうするためにも、これから紹介する方法で、大よそであっても遺産の高をつかんでおきたい。

貯蓄はいかほど?

では、被相続人の死後遺族が財産額を見積もるにはどうするか。

まず、現金や預貯金について。

資産状況は家庭によって当然異なるため一概には言えないが、2009年の総務省の統計調査によると、60代、70代の単身世帯の平均貯蓄(株式の保有額、生命保険等含む)はそれぞれ1,763、1,540万円。

「うちのおやじに限ってそんなにたくさん持っているはずがない」と侮るなかれ。

退職金や生命保険の死亡保険金などで、まとまった額のお金が入っていることは大いにありうる(特に、別の統計では働く日本人の約八割は生保に加入しているというからこの公算は高い)。

したがって、多額の借金があったり、逆に資産家であったりといった場合を除けば、この平均値を大きくそれるとも限らない。

不動産の価値を手早く知るには

次に、建物に関してだが、故人に持ち家があったかどうか、あったとしてその価値はいくらかをつかむのは比較的容易であり、毎年五月に役所から送られてくる固定資産税通知書を見れば、持家の財産額が、評価額として記載されている。

また、土地の評価額に関して、相続の参考書などにはよく「国税庁発表の路線価をもとに計算して下さい」と書いてある。

しかし、土地の価格の計算は単純に(㎡あたりの路線価)×(土地の面積)で割り出せることは少なく、土地の形状や周囲の状況によって計算式が異なる。

そのため、概算を知るだけなら、お近くの不動産会社に問い合わせることをお勧めする。

そこで「○○というところに□□ほどの広さの更地があるのですが、いくらくらいで売れますか」とか、「最近、○○の土地はいくら位で取引されていますか」などと聞けば自分の土地の評価額の目安が得られるだろう。

 

もちろん、こうした方法で得られるのはあくまで概算であり、正確な財産総額を割り出すには別途手段を講じなくてはならない。

特に、借金には要注意だ。

 

それでも、大まかにでも財産額を把握しておけば遺産分割協議の際「自分達にはこれだけの相続遺産があるが、誰にどの財産を分けようか」と切り出せば白紙から始めるより話が早いうえ、借金が多額ならば相続放棄(プラスの財産も負債も、一切受け継がないこと)という選択肢も俎上に置くことができる。