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「遺言書を書いた方がいいのはこんな時②」

たまごクラブ

 

これまでの話で遺言書がいかに大切かについてご納得いただいたとして、ではどういったご家庭にそれが必要なのか。

大きく分けて、

 

1.遺産の内容が不明

2.家族の一部が介護などで故人に貢献していたか、逆に開業資金や入学金で多額の援助をしてもらった

3.自宅以外に財産が無い

4.故人に離婚経験があり、連れ子がいる

5.特定の相続人が事業承継する

 

という5パターンがある。それぞれ解決策を見てゆこう。

「こんな時①」で述べたように、1の問題は遺言書で解決できるが、故人も人の子、ある程度まとまった額の財産を抜かしてしまうことがある。

明らかに特定の財産の記載が無いと疑われる場合、遺族がその財産の有無を調べることになる。

具体的には、名刺や携帯、郵便物など故人の人間関係を示す記録から取り引き先を見つけ、そこに問い合わせる(株式や保険の場合)、「個人情報信用機関」(JICCやCIC等)に情報開示を求める(借金の場合)といった方法が考えられる。

特に、借金は後ろめたさや恥ずかしさもあって遺言書にさえも公表しない方もいるので要注意だ。

 

2のように、特定の相続人が、故人とある種特別な関係があった場合、家庭裁判所に問い合わせて寄与分や特別受益を認めてもらう手がある。

だが、これには金銭の授受等があったという証拠が求められるうえ、相当の援助なり貢献なりがあったのでない限り難しい。

そこで、遺言書では、その分を考慮して財産を分けるようにすればトラブルは少なくて済む。

「五年間介護をした長女にはきょうだいより500万円多く相続させるものとする」といった具合だ。

 

3のケースにはどう対処するか。持ち家を売り、売却して得たお金を分割することもできるが、その住居に住み続けたい方がいる場合、それは難しい。

そのため、遺言書に「長男が自宅を継ぐ」と記載して、長男が自宅に見合うだけの財産をポケットマネーから出し、他の相続人に分けるといった方法(代償分割)が採用されることが多いようだ。

なお、故人が事業を展開していて、特定の相続人が承継する場合もその人は資産を受け継ぐことになるため、代償分割をすることがある。

 

最後に、連れ子に相続させるにはどうするか。

故人とは直接の親子ではないため本来は連れ子に相続権はないのだが、どうしても相続させたいという場合はやはり遺言書にその旨を記載することになる。但し、他の法定相続人(民法で認められた相続人。配偶者や血族など)には最低限相続できる額(遺留分)があり、それが侵されている、つまり連れ子が可分に受け取るようになっていれば、他の相続人は家庭裁判所に申し出て自分の取り分を主張することができる(遺留分の減殺請求という)。