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「30代から考え始めたい相続のお話」

自分と関係あるかも?相続税の改定

2015年1月より相続税が大改訂され、これまで相続に大きな関心を払ってこなかった人の中にも、周囲やマスコミが騒ぎ立てることで、俄然気になり始めた方も多いことだろう。

今回の改定でもっとも話題に上ることが多いのは、相続税の基礎控除額が6割まで縮小されることだ。

相続財産には5,000万円+法定相続人<sup>※</sup>の数×1,000万円の控除が認められていたのが、今後は3,000万円+法定相続人の数×600万円までしか認められなくなるのだ。

たとえば、父親の財産を配偶者と子二人が受け継ぐ場合、今までは5,000+3×1,000=8,000万円までは税金がかからなかったのだが、これからは3,000+3×600=4,800万円を越えると、原則として課税対象となる。

後者の場合、都内に一戸建てを持っているとすぐに達してしまう金額だと言われる。

本当に肝心なのは……

しかし、不動産のほかにも死亡退職金、生命保険金などで多額の財産が転がり込んできたというならまだしも、相続時に認められる数々の特例(詳しくはこちら)を考え合わせるなら、相続税がかかる可能性は低い。

実際、相続税がかかるのは2014年の時点でも亡くなった人全体の4%程度で、改定後はこれが6%程度に増えるといわれているものの、依然として国民のごく少数派であることには変わりはない。 そのため、まとまった額の財産が手に入る見通しが特になければ、税金について思い煩う必要はないだろう。

むしろ、真剣に考えるべきは、財産をどう分けるか、という問題だ。

「両親はまだ元気だし、たかが知れた財産のことなんて今から気に病む必要はない。それに、私の一家は仲が良いから遺産の分け方でもめることなどあり得ない」と思っておられるかもしれないが、トラブルが多いのは資産家の家庭より、むしろ財産額が5,000万円以下の家庭であることをご存知だろうか。

つまり、財産が少ないご家庭ほどもめる可能性が高いのだ。

もめずに、円滑に相続を進めるには

父親が自宅に住んでいたとして、残された不動産をどうやって平等に相続するのか、ローンが残っていたとしたら、借金も引き継ぐ覚悟で相続するのが得か……こうした問題は、もしものことがあってから話し合うのでは遅い。 しかもまさかの坂は、どこで待ち構えているかわからない。 「ぴんぴんしていた父が脳こうそくで倒れた」「買い物に出かけた母が交通事故にあった」などといった不測の事態が起きて、抜き差しならない状態になるような事例には事欠かない。
そうした事態に備えるにも、きょうだいなど親族が集まる機会があればその時一度話し合っておくことをお勧めする。

被相続人(財産を残して亡くなる人)と面と向かって相続を話題にするのははばかられるが、他の親族との話し合いならば、心理的なハードルは下がるはずだ。 また、実家の財産をある程度把握しておくことも大切だ。 相続税の改定や頻発する詐欺事件などの話から切り出して、さりげなく両親から財産状況を聞き出すのも手段の一つだろう。

「今度相続税の仕組みが大幅に変わって、ちょっとでも財産をもっている人はすぐに課税されて、いろいろ面倒なようだよ。うちにはまとまった財産はないよね。」

「うちの近所の○○さんが詐欺に引っ掛かって、旦那さんの退職金を根こそぎ取られてしまったそうだ。預貯金や株などはすぐに現金にできるから、持っていたら気をつけないと。」

といった具合だ。