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「決定版!すぐわかる、被相続人の財産(前篇)」

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相続で難しいのは、どこにどれだけの財産があるか、つまり相続財産の価額と種類を見極めることだ。
目先のお金ばかりに囚われていると、つい「父親の財産は預金と不動産がある。そういえば、退職してからは大きな買い物をしなかったみたいだから、退職金もたんまり抱え込んでいたかもしれない。そういえば、株もやっていたっけ」などと、色々な種類の財産を思いつくがままに挙げ、その価値を当て推量するままに時を過ごしてしまう。

だが、忘れてはならないのは、遺産を相続するのは往々にして自分だけではないということと、相続人の間で故人の財産を分け合うには、財産の内容を正確に把握していなくてはならないということだ。
実際、相続財産の性格はさまざまであり、分けやすい財産(現金、預貯金など)とそうでない財産(不動産など)があるほか、同じ財産でも多額の控除を受けられる(つまり、相続税を払わなくて済む可能性が高くなる)分け方とそうでない分け方がある。
「自分は配偶者だからたくさんもらえるだろうし、そもそもうちは円満家庭だからもめることもない」と、喜色満面で拱手傍観していては遺産分割の話し合いは小田原評定となってしまい、結論が出るはずもない。
相続するとなったら外野から適当に口出ししていればよいという態度は捨て、プレーヤーのひとりとして、財産の種類と額を割り出し、それをどう分けるかについて他の相続人の意見も踏まえつつ、全員一致で決めなくてはならない。
一部の相続人や専門家に任せきりにしていては、泣きを見るのは本人である。

さて、相続の際の心構えを述べたところで、では具体的にどう動けばよいのか。
まずは故人の財産を手早く把握する方法を挙げ、次いでその遺産を分けるうえで、なるべく避けた方がよい方法をいくつか紹介しよう。
ここで「こうして分けるとよい」という形式のアドヴァイスをあえて採らないのは、遺産分割の方法は一つではなく、各家庭の実情に即してみないと適切な助言をするのは難しいと思われるためだ。
そこで、これはやってはならないという「べからず集」を示しておくため、他山の石としてほしい。

故人が事業などを経営していた場合は自社株が有力な財産の一つとなり、事業承継、つまり誰が後を継ぐのか、あるいは継がずに事業を打ち切るかという問題も絡むと話は複雑になる。
だが、そうでないご家庭の場合、主な財産としては

故人が持っていたお金(現金・預貯金・債券・有価証券など)
死亡と同時に入るお金(姓名保険金・死亡退職金・遺族年金など)
その他、換金できるもの(フリーパス・有料会員権など)
不動産

に大別できるだろう。
それぞれの調べ方を、詳しく見てゆこう。