1. ホーム
  2. お役立ち情報
  3. 「熾烈なる親子バトル、ついに決着(後篇)」
2015.05.20
 

「熾烈なる親子バトル、ついに決着(後篇)」

金塊

 

(前篇のあらすじ……大手家具屋の大塚家具では経営権を巡る親子争いが続いていたが、

3月27日の地理誌万理役会で現社長、久美子氏の続投が決定、勝久会長は退陣することになった)

なゼ、これほどまでに対立が深刻化してしまったのか。

一つには、勝久氏が采配をふるっていた当時からの経営体制にある。大塚家具では同意が絶大な権力を有しており、経営方針の修正や転換を進言するような立ち場にある、有力なブレーンが不足していた。

そこで勝久氏の独断専行がまかり通ることとなり、結果久美子氏が介入するまでには一人歩きの項巣が確立してしまっていた。

そのため、親子争いが深刻になる中、取締役会の面々はただ手を拱いていることしかできなかったのだ。

 

第二に、親子間のコミュニケーションが十分でなかったことも挙げられよう。

2月の記者会見で久美子氏は「自分のビジネスモデルについては、父に度々説明してきたのだが、聞き入れてもらえなかった」という趣旨の発言をしており、両者の間で、意見のずれというより、そもそも満足な意思疎通が成立していなかったことを示唆する。

そうしてトップがすれ違ったまま、溝が深まりこそすれ埋められることなく事態が進展してしまった。

 

では、今回のような対立の再発を防ぐためには、今後なすべきか。

まずは取締役会に、株主目線からのチェック機能を持たせることだ。政府はコーポレート・ガバナンスの改善を期して一部上場企業に対して社外取締役の設置を義務付けてはいるが、たとえ第三者の立場から当該企業を監視できたとしても、その人物にしかるべき権限が無くては本来求められる機能を十分発揮できず、有名無実と化す。

そうならないためにも、今後取締に対して役は社内外の情報を収集し、健全な企業統治がおこなわれていないと判断される時は、進んで諫言するような役割と意識が求められる。

 

また、事業承継の際、現経営者と後継者の間でしかるべき意思疎通を図ることも必要だ。

事業承継は単なる自社株の移譲ではない。

それまでの経営方針を踏襲するのか改めるのか、どちらにするかで適任となる人物を選択しなくてはならず、場合によってはトップ以外の人材の後退もありうる。

さらに、後継者を社外から選ぶか、社内の人物を抜擢するかで現経営者の取るべき行動は必然的に異なってくる。

 

このように、事業を受け継ぐとは単なる財産の受け渡し行為ではなく、トップの動きを左右し、ひいては回yさの命運を占う重大事である。

これを円滑に行い成功に導くためにも、後継者と現経営者の間では事前に互いの方針を伝えあい、合意を形成しておかなくてはならない。

その意味で、事業承継に矢継ぎ早に行ってはならず、十分な時間をかけ、適切な調整を行うべきなのだ。