1. ホーム
  2. お役立ち情報
  3. 「相続トラブル発生!こんなときどうする?」
2015.07.30
 

「相続トラブル発生!こんなときどうする?」

クロワッサン

 

相続と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。手続きが面倒、財産の分け方でもめそう、忙しくて猫の手も借りたいようになる……など、イメージは各人各様だろうが、少なくとも明るいイメージをお持ちの方はそう多くないはずだ。実際、相続にまっつ割るトラブルは増加傾向にあり、しかもその多くは財産を多くお持ちの資産家ではなく、めぼしい財産もなく、あるものといえば持ち家と定年退職金の残りくらいといった、いわゆる「普通の家庭」での問題発生が目立つという。

 

そのような事態に直面した時、どのように対処すれば丸く収めることができるのか。今回は、特に多いトラブルのいくつかを紹介し、同時にその解決法も示唆しよう。

 

ケース①故人が借金の保証人になっていた。

都内で割烹屋を営む料理人、Iさんが亡くなった。家族は配偶者と長男で、今回の相続人はこの二人のみ。Iさんは先代から引き継いだ店―亡くなる前に、先代は店の財産すべてと自宅の一部をIさん名義にしていた―をうまく切り盛りし、客足が途絶えることはなかった。葬儀は滞りなく済み、一時の多忙を切り抜けたある日、二人はしめやかに故人の思い出話をしていた。

「思えば親父は物静かだったけれど、いったん怒りだしたら手がつけられなかった。そういえば、こんなことがあった。僕が店の備品を勝手に持ち出して、友達の家に行って見せてやった。そうしたら、たまたま親父が帰ってきて、備品が無いことに気がついた。そうとは知らず、平気な顔して帰った自分は、大目玉をくらってしまった。大切な商売道具を勝手に持ち出しておもちゃにするとは何事だ、お前は商売人の魂を何と心得るんだ、店の道具二万一のことがあったらどう落とし前をつけてくれるんだ、なんて、雷を落としたっけ。その剣幕たるや尾にそのもので、とても堅気の人間とは思えなかったよ」と息子が切り出すと、未亡人となった妻も「そうそう。

普段はおとなしい人だったけれど、一度逆鱗に触れたらもう大変だったわ。結婚してから5年目に、お父さんが大切にしていたお皿を割ってしまったことがあったの。怒られるのが怖くてその時は内緒にしておいて、機嫌のいい時に告白しようと思ったのね。そうしたらばれてしまって、さあ大変。いつもは絶対に女性に手を挙げない人なのに、あの時は殴るは、けるは、たたくはで、死ぬかと思ってしまったものよ。全く、いいた子ことがしなかったわ。」

 

懐かしい昔語りをしていたその時、玄関のチャイムが鳴り響いた。