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2015.07.29
 

「相続トラブル発生!こんな時どうする?②」

クロワッサン

 

戸口に立っていたのは、株式会社「共和国金融」の営業担当を名乗る男だった。挨拶もそこそこに、彼はこう切り出した。

「実はご主人は、当社で外国為替証拠金取引(FX取引)をなさっていました。そこで、誠に申し上げにくいのですが、相当な損をされていまして。」

Iさんが投資に手を出していたとは知らない二人はうろたえてしまった。だが、営業マンは証書のコピーを持参しており、そこには間違いなく故人の直筆によるサインと印鑑がしたためられていた。

そこで、おずおずと伺う

「その孫というのは、いくらくらいでしょうか。」

「ざっと、一億円ですね。」

「えっ。」

思わず息をのんでしまった。いくら経営が順調だったとはいえ、I三にそんな大金を自由に使える余裕があったとは思えない。もしかしたら、この男は投資額をごまかして、自分たちに一服もろうとしているのではなかろうか……。

 

だが、疑心暗鬼のままに話を聞いていると、彼はうそをついているのではないとわかった。FX取引はレバレッジによって、証拠金倍率が何百倍にもなる。つまり、数万円単位の証拠金を出せば、何百万円分物取引ができるのだ。それゆえハイリスク・ハイリターンの取引となり、初心者は迂闊に手を出さない方がよいとされる。しかし、商売が順調で気が大きくなっていた故人は営業トークに乗せられ、つい手を出してしまったのだ。

 

故人から受け継いだ資産は一億円には満たず、二人の財産を合わせても借金額には届かない。はたして、どうすればよいのか。