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「争族を避けるために①」

お花見

 

昨今では、相続におけるトラブル―特に、遺族間のそれ―を意味する、「争族」なる像後も市民権を得てきたように思われる。実際、専門家の間でもこれに該当するような状況が増えてきたという見方があるのだが、こうした事情には、どのような背景があるのだろうか。今回はそれを探るとともに、遺族間のトラブルを避ける方法をいくつか紹介したい。

 

争族が増えている第一の理由として、家族関の序列が、少なくとも以前よりは目立たなくなってきたことがある。たとえば、戦前なら家督制度が基本であり、財産は長男が継ぐものという意識があった。長男が家を継ぎ、老後の親の面倒を見て、家を守っていくために家を継ぐ。その一方、娘は持参金の他はさしたる財産ももらわず嫁ぐという構図が一般的であり、それに反対する声は現在よりも少なかった。

 

しかし、戦後はきょうだい、そして家族はみな平等という考えが徐々に広まり、ある意味ではドライに法定相続分(民法により定められた、)それぞれの相続人が受け取ることのできる財産の割合)や遺留分(民法で定められた、相続人が最低限もらえるという財産の割合。それがどの程度の額になるかは相続の状況により異なるものの、大無得法定相続分の半分)を主張するケースが増えてきた。そこで財産は、これまでのように家のまま残しておき、それを一部の相続人が継ぐという仕方での遺産分割はしづらくなり、自宅や金融資産は売却するなどして現金に換え、分割しようという風潮が目立ってきた。しかも、これは一部の資産家の間での話というわけではなく、自宅とわずかばかりの金融資産が全財産というような、いわゆる普通の家庭でも見られる話である。

 

つまり、相続人それぞれが自分の取り分を主張し、さらに各人に分けるにしても、財産自体が少ないためにそれをどう分けるかということで争いが起こっているのだ。こういった事態を回避するには、相続人同士の譲り合いや思いやりはもちろん、被相続人(故人)も生前から手を打っておく必要がある。それでは、具体的に彼(女)は何をすればよいのか。