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2015.08.11
 

「争族を避けるために②」

お花見

 

相続が「争族」に転じる原因や、その顛末はまさしく当事者たる家庭の数だけあり、とても一言でまとめきれるものではない。逆に、スムーズにすんだ相続にはいくつかあの共通点があり、それは次の点に集約される。

 

第一に、被相続人が、予測されるトラブルを事前に察知し、予防策を講じていること。たとえば、相続人がもめないように、あるいは財産をどう処分するか、そもそもどういった財産があるのかについて困ることが無いようにと遺言書を認めておくことなどがこれにあたる。相続人がもめてしまうのは、なにも相続が発せしてからとは限らない。被相続人が肉体的、精神的に衰え、いつ何が起こるかわからない、という状況に陥ると、相続人は自分に有利に事が運ぶようにとあれこれ画策する。中には言葉巧みに被相続人を誘導し、自分に有利な遺言書を書かせるというケースもあるようだ。

 

ところが、このように遺族の息のかかった遺言書には、問題点もある。まず複数の遺言書が作成されてしまう危険があること。たとえば、身体が不自由になった被相続人を、手となり足となって支えていた娘に対し、「自分を世話してくれた娘にせめてものお礼をしよう」という親心から、彼女に多くの財産を分ける遺言書を準備していたとする。そこへ長男が口を出し、長女は学費や持参金、結婚資金など、金銭面で自分よりも優遇されていた、むしろ財産をしかるべき額もらいたいのは、扶養家族が多く、ローンも抱えている自分の方だと主張する。その言葉に動かされた知っち親はやはり親心から、今度は長男に有利になるような遺言書を作成してしまったとする。もし二通とも正当な遺言書と認められた場合、話は厄介で、ドチラノ遺言書に沿って遺産分割をするか、遺族双方が弁護士を建てるなどして、裁判沙汰にまで発展してしまうことにもなりかねない。

 

この最悪の事態を避けるためにも、被相続人は、生前、それも自分の意志のみで財産の分与の仕方について判断できるような、心身ともに健康なうちに自分の財産をどうするかについて、明確な意思表示をしておくことが望ましい。ただやみくもに遺言書を残せば容易というのではなく、元気なうちから早めに対策しておくことが円満な相続につながるのだ。