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「不動産を相続して、その後どうする?」

財産に不動産はあるか

そもそも、相続財産に不動産が含まれているかを確かめるにはどうするか。
故人の住んでいた家が借家や賃貸でなく持家であること、居住地以外の不動産をもっていることなどを確認するには、まずその土地の権利証(登記済証、登記済権利証とも)を探そう。
ただ、これが無くても、毎年5月に役所から送られてくる固定資産の納税通知書があれば、固定資産税が課されている物件の詳細が分かるので、被相続人あての、役所の送付物には注意されたい。

次に不動産があったとして、それが被相続人名義であるか、担保に入っていないかなどを調べる。これは法務局で入手できる登記事項証明書に記載されている。
さて、不動産が故人の財産だったとして、いよいよ名義を変更することになり、これを登記申請という。
申請に当たっては、登記申請書などの必要書類を法務局で入手、申請しよう。
登記が完了した時点で、新たに登記名義人となった人物に登記識別情報が送付され、手続き完了だ。
なお、被相続人の土地はいったん相続人の共有物となり、死後10ヵ月以内に名義変更の手続きをしなければ、その土地は遺族の共有物となる。

また、ローンが残っている不動産の登記に関してだが、これは抵当権が不動産業者にあるというだけで、登記の変更に業者の同意が必要という訳ではない。
とはいえローンの支払いは、団信に加入していない限り被相続人が亡くなった後も続き、その不動産を相続した人たちで分担して払う必要がある。
どういう配分で支払いを分担するかは後でもめることになりやすいので、遺産分割協議の際に話し合っておこう。

不動産をどう扱うか

さて、不動産を相続したとしてそれをどう処分したらよいのだろうか。

その不動産というのが、故人の持ち家だというなら話は早い。夫婦の一方、たとえば父親が亡くなった場合、母親がそこに住み続け、子供は他の財産を受け取ればよいからだ。

たしかに不動産の価値は他の財産を比べて高く、面積や場所によっては、相続税がかかることもある。

だが配偶者の特別控除(配偶者は法定相続分または1億6千万円までの財産を、非課税で受け取ることができる)を使えば、これを相続しても税金を払わなくて済む可能性が高くなる。

むしろ問題は、二次相続(両親が二人とも亡くなったとき)時に、宅地ではなく土地が残された場合だ。

このケースだと配偶者の特例は使えず、しかも宅地に比べて土地は評価額が高いため、相続税の基礎控除額(=3,000+600×(法定相続人の数)万円)を越え、相続税が発生することもあり得る。

 

そんな時、あなたの耳元でメフィストフェレス(善良とは言えない不動産業者)が囁くかもしれない。

「お持ちの土地にアパートを建てれば評価額は下がるし、賃貸経営で儲かる」と。

だが、下手なアパート経営を戒めた時も話したように、アパートを建てても空き室ばかりでは採算がとれず、メンテナンス費用や管理費もばかにならない。

そのため、節税対策と称して安易な気持ちで賃貸住宅を構えても逆効果になる危険がある。たとえ一億円の土地を子二人で相続したとしても、納付税額は一人当たり385万円

((100,000,000-30,000,000-6,000,000×2)÷2×0,15-500,000)。

一方、アパート経営に失敗すれば建物部分の建設費などを考え合わせると、財産額は結果的にマイナスになる可能性すらある。

よほど経営に自信があるのでもない限り、更地は相続税覚悟でもそのままにしておき、相続人が満足のいくように分け、各自の裁量で処分した方が面倒は少なく済むだろう。